レイルウェイズオブニッポン
人気鉄道ゲームの日本マップ。
線路を敷設して各地を結び、荷物を運びます。
鉄道ゲームって敷居が高いですよね。
ゲーマーズゲームって感じ。
このゲームはピックアンドデリバリーってことで、「金星の商人」好きな私たち、鉄道ゲームにチャレンジしてみることにしました。
ざっくりルール
マップ
本州の真ん中あたりを切り取ったマップ。
勝利点を稼いだ人が勝ち。
稼ぎ方は
①キューブを運ぶ
都市同士を線路でつなぎ、都市に置いてあるキューブを、同じ色の駅まで運ぶ。その経路に使われた鉄道の持ち主に1点
②主要路線をつなぐ
東京⇒仙台、大阪⇒長野など定められたルートを自分の線路だけでつなぐ。いくつかの路線をまたいでOK。
③ゲーム開示時に引くカードを達成する
いろんな達成条件があります。
④特殊カードの効果
先に3路線使う輸送を成功した人に3点とか
京都ホテルカード所持者は京都に物資が運び込まれるたびに1点とか
線路を安く作れるカードもあります
ゲームの流れは
①手番順を競り
②アクションを3回行う
③決算
④新しい特殊カードをめくる
アクションの内容は
①お金を払って線路を引く
平地2000ドル
水辺3000ドル
山4000ドル
平地はとても少ない。
②お金を払って地方駅を都市化する(駅に色が着いて物資が運びこめるようになる)
③特殊カードを一枚取る
④お金を払って鉄道をレベルアップ
始めは物資の運搬は1つの路線しか使えない。
レベルが上がるごとに2路線、3路線、と増えていく。
運べる路線が増えるとルートの選択肢が増えるし、一度に得点できる点数も増える。
5路線運搬とかを連続で決められたらキツイ!
⑤キューブの運搬
自分の電車レベルまでの距離で、どこかの駅上のキューブをキューブと同色の駅まで運びます。相手の路線を使えば相手にも点数が入ります。
これら1~5のアクションから1つ選んで手番順に3回行う。
決算では、
そのときの勝利点に応じたお金が手に入る。
ユニークなのは、中盤以降、勝利点を稼げば稼ぐほどもらえる収入が減っていくこと。
実際は数字×1000$
成長が鈍化していくところが、現実の経済を現しているようで面白いです。
収入のあとは、借金の利子を払わないといけない。
債券1枚ごとに1000ドル。
これも他のゲームでは経験が無かった面白いシステム。
はじめにプレイヤーはお金をまったく持ってません。
線路を敷いたり、手番順を競ったりに必要なお金は、借金しなければならない。
借金はいつでも好きなときにできる。
債券1枚を受け取れば5000ドルもらえます。
それで運転資金を作って勝利点を稼いでいかないといけないのです。
後々便利な区間の路線にはどんどん線路を通したいところですが、
大量にお金を借りると決算での支払いがきつくなります。
この債券はゲーム中返すことが出来ません。一度借りた利子は払い続けます。
ゲーム後半、順調に勝利点を稼ぐと収入は10000ドルまで下がります。
つまり、11枚以上債券を持っていると毎回赤字!
さらに債券はゲーム終了時、1枚ごとに勝利点マイナス1点。
たくさん、開発したいけど利子もマイナス点もイヤ…
というジレンマがあります。
利子で破綻しないように借り入れをして路線を広げ、勝利点を稼ぎ、収入を高めて、借金だけに頼らない経営が順当なプレイ。
ただ、堅実なチキンプレイだと、後半けっこう金が余ります。
その成長と借金のバランスコントロールがこのゲームの肝。
他には無い感じで面白いです。
キューブが無くなった駅が10箇所(2人プレイ)で終了。
プレイのようす
タイ太郎とルールを確認しながら2人プレイ。
ほうみは積極的に線路を広げたり、カードを取ったり色々やってみる。
タイ太郎はほぼ無借金経営を心がける。線路敷設にお金を払いたくないから3アクション目パスとかやってる。
「さすがにその消極的プレイはどうなの?」
「今回はこれでいい」
まずは東京、大阪付近によく見られるような
「線路一本で安価に駅と駅がつながり、物資運べるようになるポイント」が売れていきます。
こういうタイルひとつでつながるような場所
かつ同色キューブが2個以上あれば、2回運んでダブルで点数取れるからそういうところが優先されるし、
色のついた2都市間で色を持ち合ってる区間なんかも2点取れるので優先されます。
ほうみは東日本、タイ太郎は西日本で開発を進めていたけどポツポツ収入が入るようになって互いのエリアに進出。後々使われるっぽい路線の先抑えも起こり始めます。
路線が重複しだすと自分だけが運べるキューブは後回し。
取り合いのキューブを優先します。
今回は首都圏に固まってた黒キューブが北へ西へ運び去られていきました。
列車のレベルが上がると3路線、4路線の運搬が出来るようになって、1アクションで3点、4点取れるので、1点しか取れないすぐ隣駅のキューブは無視されるようになります。ゲーム序盤、あんなに血眼になってかき集めてたのに…。栄枯盛衰感。自分が次のレベルに上がったことを実感します。
結果はタイ太郎の勝利。
2都市間をつなぐともらえる主要路線ボーナスを3つ決められました。
ほうみは1つだったのに。いつの間に!
プレイ時間2時間半。ルール確認しながらだったからね。
後日、2戦目。
今回は主要路線ボーナスを念頭に置きつつ、借金のバランスを探りつつプレイ。
ただし、プレイし始めたのが遅い時間で、忙しかった1日に疲れきっていたのでお互い相手の邪魔まで頭を回したくない笑
見よ!この2色くっきり分かれたマップ!
大量得点を取られるところは近隣を都市化してキューブを奪う程度はしたけど、あとはお互い好きなことをする箱庭プレイになりました。
勝ったのはまたもタイ太郎。ほうみは電車のレベルアップのタイミングが遅すぎて追いつけなかった。
プレイ時間2時間。
感想
プレイしたことある中で一番似ているのは、同じ鉄道テーマのチケライ。
おいしい路線の早い者勝ちのヒリヒリ感が似てます。
チケライは敷設をギリギリまで我慢してカードを集めます。
レイルウェイズニッポンは破綻ギリギリまで借金して、手番順や線路敷設やキューブ輸送で相手より先んじられるか競います。
チケライも初心者とやるときは楽しいし好きだけど、ほうみはレイルウェイズオブニッポンの方が考えどころが多くて好きです。チケライは2人では遊べないけど、コレはいけます。
まず路線の自由度が楽しい。
プレイヤーの自由に路線が地図上に組みあがっていくのは見てるだけでワクワクします。
それに借金の自由度が楽しい。
今回は初心者2人、基本的なゲームの流れはこうなりました。↓
序盤 安く稼げる路線が売れる。積み重ねて収入を徐々に増やしていく。
中盤 路線の拡張が最優先。主要路線ボーナスや、後で行う長距離輸送のため、許される経済状況ギリギリの路線拡張の応酬。
終盤 電車のレベルアップと長距離輸送で大量得点&相手の邪魔。このあたりではもうお金はあまり使わない。
でも、借金がどのタイミングでも好きなだけ出来るので、この基本的な流れに沿わない攻め方もいくらでも出来ます。
少しプレイしただけでも、戦略の自由度の高さを感じます。
展開も豊富。
最初に駅に置かれるキューブの内訳は毎回バラバラ。出てくる特殊カードの内容で、有利な地域、路線は毎回違います。同じような展開は2度と起こらないでしょう。
とても楽しい完成度の高いゲームです。
気になった点
良いゲームだけどピックアンドデリバリーのゲームとしては金星の商人の方が好み。
純粋に需要があるところに効率よく物を運んで稼ぐ楽しみや、実際の経営をトレースしているような魅力があるのは金星の商人。
理由は得点の取り方。レイルウェイズニッポンは出来るだけ長い路線で都市に物資を運ぶと高得点になります。自分の路線を使えば使うほど高得点。
だから、
①こうやって最短2本で稼ぐよりも
②こうやって遠回りして自分の路線だけで運んだほうがはるかに高得点というルール。
こうやって自分の路線だけを使った方が高得点。遠回りでも。
だから、みんな自分の路線だけ使って運べるようなルートを模索します。
でも、このあえて遠回りしたほうが高得点っていう「そういう得点のルールだからそうする」状況がちょっと冷めちゃう。
磐城から東京まで運ぶのに、千葉の先っちょ経由して行った方が、利益を生み出す状況なんてどんなん?って思っちゃう。
ゲーム終盤はそういう出来るだけ距離を稼げるルートを見つけ出すことに頭を使うことになるので、なんだか物を運ぶ経済活動をしてるって感じはしないです。
金星の商人は最後まで、輸送効率化、利潤最大化に頭をひねれるので、その部分がほうみの好みです。とはいえ、この減点は金星の商人が好きすぎるほうみのイチャモンなので気にしなくていいです。
レイルウェイズオブニッポンも、収入が鈍化していくリアリティや、返済できない借金システムなど、光るところがたくさんありますし、
日本地図に組み上がっていくオリジナル路線図は金星の商人には無い大きな魅力と言えるでしょう。
線路敷設、電車レベルアップ、借金、などなど鉄道会社経営をたっぷり味わえる中~上級者におススメのゲーム。