キャッシュアンドガンズ
ギャングの分け前争いがテーマのボードゲーム。コンポーネントが魅力です。
ウレタン製のピストルを突きつけあいます。
ざっくりルール
目的は毎ラウンドカードを手に入れて、勝利点を1番稼ぐこと。
始めに弾丸カードがくばられます。1ラウンドに1枚使うので8ラウンド分で8枚。そのうち5枚は空砲。3枚が実弾入り。
ラウンドのはじめに戦利品カードを8枚オープン。
それぞれ今回使うカードを選んだら
せーので銃を突きつけ合います。
自分にいくつ銃口が向けられているか確認したら
せーのでこのラウンド降りる人は銃を下ろします。
残っている人の中で実弾を込めた銃は弾丸が発射されます。撃たれた相手はダメージトークンを1つ受け取る上に、戦利品の分配にも参加できません。相打ちもあり。
ダメージトークン 3つで脱落。
残った人でカードを分け合います。これを8ラウンド。
というシンプルなパーティゲーム。
戦利品には色々種類があります。
そのまま得点になる現金。集めれば集めるほど高得点になる美術品。マジョリティを取ると高額なボーナスが貰えるダイヤモンド(同数最多はどちらももらえないのでリスキー)など。
慣れたらスーパーパワーカードで、各プレイヤーに特殊能力を付加して遊べます。
「ザ・ラッキーマン」二発以上同時に打たれるとノーダメージ、がお気に入り。「この胸に入れたおいた手帳が救ってくれた!」的なキャラ。展開次第で手がつけられない。
ライフ5のキャラとか、美術品を最初から1枚持っているキャラ、みんなの動向を見て後だしで銃を向ける相手を決められるキャラなどもいます。
感想
ダイヤモンドのマジョリティを争う人との銃の突きつけ合いになったり、美術品が戦利品のラインナップに並んだ時は美術品を集めてる人に銃口が集中したり、っていう状況が生まれるようにデザインされてるとは思います。でも、あんまりそうはならない。
ウレタンの銃を、突きつけ合うアクションが盛り上がりすぎるから。
だから、
なんとなくあの人最近羽振りいいなーとか、
なんか枚数多くとってるなーとか、
なんかムカつく顔してるなーとか、
前回撃たれたからリベンジ!
とかそんな理由で銃を向けられます。
ゲーム展開はちょっと「あの人ヤバいよ稼いでるよ」みたいなヘイト値操作になる向きはありますが、「弾入ってる、いや入ってない」「降りとけ、いや降りない」のブラフは単純におもしろい。自分に銃口が向いてなかった時の無敵感も楽しいです。
スーパーパワーがまた良くて、次は他のパワーでやってみたい、とリプレイ欲をかき立てます。スーパーパワー無しなら1回でいいかな、ってなっちゃうゲームだと思うけど、これのおかげで何度かできる。
でも、ほうみ的に一番好きなのは、銃口突きつけたときの頭ゴリゴリほっぺたグリグリ。
このゴリゴリグリグリが、やってて楽しいし、やられて楽しいです。
外形的には愛がないけど、
内面的には、なんか親愛感がある笑
そんなスキンシップ感が丁度いい、めずらしいゲーム。
身体的接触のあるボードゲームって意外と少ないです。
たとえば、「背中歩くのどなたです」っていう背中を手でタッチしてどの動物の足跡かを当てさせ合うゲームがあります。
盛り上がるかな?って思って買ったんですけど、意外と出しどころが難しい。子供とやる分には面白いけど、大人同士だと相手に触れることに微妙な居心地悪さがあります。
夫婦2ペアとかで遊ぶ場面なら、まあやれるかなといったところ。夫婦同士でやってると、大人が集まって何やってるんだろう…ってなるけど。
基本、子供と遊ぶゲームになっちゃってる。
大人が遊ぶボードゲームで身体的スキンシップの要素を混ぜ込むのはさじ加減が難しいんだと思います。
その点、キャッシュアンドガンズのゴリゴリグリグリは楽しい。
気心知れたメンバーと銃口で頭を小突き合うコミュニケーションを楽しんでみてください。
薄汚れた大人は… ウレタン製の銃ごしに関わり合うくらいが丁度いいんですよ…