グリッズルド
第一次大戦テーマの協力ゲーム。「戦争が終わるまで生き抜いて故郷に帰ろう!」というドラマチックなテーマ。 2人~5人 1ゲーム30分くらい。
麻呂が家に来たので、今日はマルチっぽいゲームをしようということになったのですが、「その前にちょっと仲良く協力ゲーム!」と始めたら、結局4時間ぶっ通しでプレイしてその日やろうとしていたゲームはやらずに終わったという中毒性のあるゲーム。
手番が来たら、ルールに沿ってカードを出して、デッキを減らして、なくせば参加者全員が勝利、っていう骨子は数字並べのザ・ゲームに似てます。プレイの感触は全然違うんですけど。
ざっくりルール
ゲームの目的はみんなでひとつのデッキをなくすこと。
ハトデッキの減らし方は
毎ラウンドはじめ、リーダーがハトデッキからメンバーにカードを配ることで減らしていく。リーダーは輪番。
カードの内容はこんなイラスト。戦場での苦難が描かれている。
イラストを数字に置き換えれば、1~6までの数字が2つ以上書かれたカードだと考えていい。
ラウンド中はこれを順番にプレイしていくんだけど
同じ数字は3つ場に出すことができない。
出せばバースト。ハトデッキにカードが増えてしまう。
出せなくなったらその人はパス。そのラウンドは降りる。
全員が降りたらそのラウンドは終了。
出し切れずに手元に残った全員のカード枚数分、墓碑デッキからハトデッキに カードが移動。
クリアが遠のき、ゲームオーバーが近づく。
だから、最初に欲張って配りすぎるとエライことになる。
でも攻めすぎないのもダメ。
たとえ全員の手持ちがゼロでも、ラウンド終了時、最低3枚は墓碑デッキからハトデッキにカードが移動するルールがあるからどんどん減らさないといけない。
この数字並べでハトデッキを減らすのがゲームの骨子。
でもこれだけならカンタンすぎだよね!
いつでも降りれるならバーストなんてするわけないじゃん!
実はデッキには、数字カードだけでなく、こういうカードが入っている。
これらのカードは共通の場でなくそれぞれが自分の前にプレイする。
たとえるなら、ボンバーマンの病気になっちゃうドクロみたいなカード。
自分の前に出せば出すほど、奇行をしたり、能力を制限されたり、状況をどんどん悪くしてしまう。
手札がゼロになるまで降りれない、とか
降りたあと1枚デッキから共通の場にめくらないといけない、とか
一切しゃべれない、とか
こういうボンバーマンのドクロ的悪い効果を抱えながら数字並べをしなければならない。
しかもこのドクロカードは一人の前に4枚並ぶと即ゲームオーバー。
ずっと手札として持ってるとハトデッキが永遠に減らないので
このきついドクロカードを自分で自分に出さないといけないダメージコントロールが肝。
誰かの前に置かれたドクロカードを除去するにはラウンドを降りるときに裏向きで出す投票トークンを使う。
これで助けたい人を秘密裏に選択して
単独最多で選ばれた人がドクロカードを捨てることが出来る。
複数最多になってしまうとそのラウンドは誰もドクロを捨てられない。
だから票が割れないように心をひとつにしなくてはいけない。
数字並べ自体は難しくないんだけど、このドクロカードでどんどんステータスが悪化して、危機的状況が次々襲いかかるようになっています。
ゲームが進んで、終わりが近づくほどみんなボロボロになっていくのは
戦争が終わるのを、傷だらけになりながらも耐え抜いてる感じが出てます。
他にも色々ルールはあるけどざっくりいえばこんな感じ。
感想
好きなところその①
・テーマを感じるのに短時間ゲーム
・始めは正しい使い方がよく分からない要素がモリモリ
この二つのおかげで
毎ゲーム後のPDCAが楽しくてやめられないところ。
1プレイ1時間前後かかる協力ゲームは「パンデミック」とか「フラッシュポイント」とか「スコットランドヤード」とかたくさんあります。テーマやストーリーを感じますが、1プレイが長いので、その日遊べるのは1、2回。
1プレイ30分くらいの協力ゲームは「HANABI」とか「ザ・ゲーム」とか「オキドキ」とか。これらはこれらで面白いけど、テーマに乏しいので何時間ものプレイには耐え得ない。
グリッズルドは短時間で終わるのに、
アートワークとルールのからみが良くて「戦争が終わるまで生き延びよう」というテーマ性を感じます。
さらに、はじめは効果的に使うタイミングや方法がよく分からない要素がたくさんあります。
だから毎ゲーム、反省点があります。新しい作戦を思いつくこともあります。
そして短時間ゲームだから「もっかいやろう!」となり…
また失敗して…
反省して…
改善点を実行して…
を何度も繰り返すことができます。1プレイ短いから。
この中毒性のあるPDCAがとても楽しかったです。気づけば4時間。ちょっとずつ改善してクリアに近づくからやめられない。バランスがいいんでしょうね。
好きなところその②
みんなで作戦を立てるのに
それでいてゲーム中は個人の判断が大きい。
自分の手札を見てるのは自分だけ。
・このカードを出すのは今なのか
・投票トークンを誰に出すべきか などなど
それぞれが孤独に悩みを抱えていくのも、なかなかテーマと合っています。
大きな作戦はあるけど、現場では各人の臨機応変な対応が求められる感じ。
いい所でもあるんだけど、けっこう要素が多いので、あるていどの経験者がいないと、初心者だけでルールを読み解くのは大変だとは思います。箱開けてすぐできるタイプのゲームではありません。
ゲーム自体の難易度も高いです。とくに3人プレイ。
麻呂含めた3人プレイでは初クリアまでに4時間かかりました。3人プレイはかなり緻密な作戦が必要でしたね。
後日、別の友達と4人プレイしたときは私以外は初プレイで2時間でクリア。
多分4人だと、あるアクションが成功しやすくなって難易度が下がってるんだと思います。
3人プレイも4人プレイも、どちらも楽しい体験でした。
何度もチャレンジして、色々なルールの使い方が分かっていったり、そのチームなりの作戦を思いついて実行していったりするのが面白いところだと思うので、あえて内容はふんわり紹介してみました。
興味をもったら遊んでみてください。