ザ・バクダン
オークション&バッティングゲーム。3-6人。15分。
ニューゲームズオーダーの良作リメイク。
地味だけど面白い。年に2回くらい遊びたくなるゲームです。
ざっくりルール
カードを紙に値段を書いて競り落として、高得点取った人が勝ち。
コンポーネントは2色のカード(数字は3~25)と
値付け用紙。
毎回カードが2枚オープン。
これに入札していく。用紙に1-40の整数を記入して発表。
上位2名がカードをとる。
支払うのは1位のみ。
2位は入札額を払わずに1位がとらなかったカードをもらえる。
とったカードは色別に自分の前に置いていく。とった順番で重ねる。
カードデッキが尽きたら終わり。
各色の最多枚数所持者にボーナス。
黒カードを一番枚数集めた人は、黒カードの合計数が倍。
赤カードを一番枚数集めた人は、赤カードの合計数が倍。
熱くなる天才的なルール。
今まで取ったカードの合計から、1位落札で支払った額を引く。
合計点が一番高い人が勝ち。
カードデッキにはバクハツカードが混ざってる。
これを落札した人は、誰かのカード(重なっている一番上のカード)を捨てさせる。
デッキから爆弾カードがなくなった瞬間、数字カードの値段も上がる。
もう失う心配がないから。
爆弾カードは6枚入ってる。短いゲームだしカウンティングしておこう。
たぶんその額じゃ落とせないよ
よくやってしまいがちな思考が
こんな感じ。でもこれでは落とせない。
6人で遊べば大体4枚くらい集めれば最多枚数になる。
所持枚数1枚アップはかなりでかい。
なので、最多枚数に一歩近づくと考えれば
カードは額面以上の価値がある。
この価値をどれくらいか判断して
額面を超えてどこまでアクセルを踏めるか、というゲーム。
熱い瞬間
2位が複数いた場合、2位は何ももらえない。
1位だけがカードをもらえる。(支払いはあり)
どっちもあげたくない!悩ましい!ってときに起こるととてもうれしい。
がんばって踏み込んだかいがあった!って感じる
さらに熱いのが1位が2人いたとき。
2人だけで競り自体をやりなおす。
1回目の額はカウントされない。
2人だけだから、入札額1でも、どっちかはもらえるわけで。
2とか低い数字で、高い方取れることもある。
ボーナスステージに感じる。
だから、慣れてくると、
2位をねらうというより
誰かと1位になれる究極の適正価格をビタで当てる感じの思考になってくる。
3人かぶりはだるい。
そこで1位でまたかぶれば、2人になるけどね…
感想
麻雀では、頭で考えられるだけ考えて
どちらの牌を選んでも大差ない、となったら最後は指運、という場面がよくあります。
どっちの牌をつまむのかで天国と地獄…
そのときはたらくのは
脳みそでなく、手に宿るインスピレーションだとしかいいようがありません。
ザ・バクダンはそんな指運のゲームです。
毎回、正解の数字はあります。
大体、書くべき数字は5個くらいまで絞れるのですが
そこから先は、他のプレイヤーのうごきにも左右されますので読み切れません。
シートに入札額を書く瞬間、降ってくるインスピレーションに身をまかせるしかありません。
これだとおもって書き始めたけど、ペンが引っかかる気がして。違う数字に変えてみたり…
書きおわりそうなところで、字面を見て、いやこれ違う!と直前に直してみたり…
頭で読み切れる世界じゃなくて
結局最後は、にぎるペンが紙の上をすべるときに感じるインスピレーションが明暗を分けるってところが
指運が試されてるゲームって感じです。
ダメな日はぜんぜんダメなやつです。
こういう
あるていどは経験と理詰めで
そして最後は指運で
を楽しむボードゲームってたまにありますね。
5/30追記
Twitterにて、「1位入札が複数いたときのルールが違うのでは?」とご質問していただきました。
確認してみたところ、正しくは「かぶった人で再入札、2位は何ももらえない」が正式ルールとなります。
たいへん失礼いたしました。
こうなると、ボーナスステージ感はなくなりますねえ。
最後に「ほうみさんのルールも面白そうですけどね」と添えられた、とても愛に満ちたジェントルなメッセージで、ご質問いただきました。neonicoさん、ありがとうございます!