シディババ
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ダンジョンマスター対探索プレイヤーの1対複数のゲーム。制限時間内にダンジョンを相談しながら進んで、宝と出口を見つけます。出口を発見しても、一番大きい宝箱の財宝を見つけていないと脱出できません。
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ざっくりルール
テレビゲームとかでゲーム内のキャラ視点で進む迷路ありますよね。
ファミコンの『がんばれゴエモン』の迷路とか、
プレステの『FF8』の名もなき王の墓とか。
上から見たマップ(↓こういうの) じゃなくて、
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↓こういうやつ。入った向きで視点が変わる。小学生泣かせのあのシステム。
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「えーとさっき左からきたけど逆から入ってるから…」
これをボードゲームで再現しちゃおうという意欲作。
冒険者プレイヤーが見てるダンジョンの様子。
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ついたてをはさんで冒険者プレイヤーとダンジョンマスター。
向こう側側でダンジョンマスターが迷路を見てる。
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冒険者プレイヤーを示す三角タイルを迷路ボードに置く。
三角タイルは印がついていて、いる場所だけでなく、どの方向を冒険者プレイヤーが向いているのか分かるようになっている。
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迷路には数字が書いてあって、印が示す数字のボードを見せれば、
探索プレイヤーはダンジョンの中に入り込んで冒険している気分が味わえるという仕組み。
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探索プレイヤーは
「一歩進んで右!」とか
「その場で左向く!」とか
ダンジョンマスターに伝えて、迷路を探索する。
ダンジョン内には5個の小宝箱と、
見つけないと脱出できない財宝(大宝箱)がある。
探索プレイヤーの目的は迷路内の財宝を見つけて出口から脱出すること。
制限時間内に脱出できなければダンジョンマスターの勝ち。
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探索プレイヤー側が勝ったら
脱出したとき一番高い得点の宝を集めた人が勝ち。
探索プレイヤーはこういうボードで並び順が決められている。
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宝箱を見つけるたびに黒い袋から宝タイルを人数分ゲット。
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一番前にいる人から高価な宝を取っていけるんだけど、
この呪いタイルを引いちゃうと、一番前の人は最後尾に吹っ飛び、宝は得られない。
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2枚引いちゃうと2番目の人も吹っ飛んで、宝をもらえない。
探索中は砂時計が切れるたびにランプタイルを捨てる。
全員のランプが切れるとゲームオーバー。ダンジョンマスターの勝ち。
砂時計が切れたときランプを捨てなければならないのは1番前のプレイヤー。
みんな一番前は基本イヤ。2番目はまあまあ。
でも2枚集めると高得点のタイルとかもあるから、
時にはリスクをとって一番前もアリかな?
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1番目がとても不公平なポジションになってます。
並び順を変えられるのは砂時計が落ちてランプが切れたときだけ。
誰が先に行くかモメてる間にもどんどん砂時計の砂は落ちていく…
というジレンマが一応デザインされています。
ダンジョンマスターは強制移動させたり、通せんぼしたり、妨害も出来ます。
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実際のプレイのようす
はじめに配られるランプの数が違ったり、誰かが宝を捨てないといけないイベントがあったり、リスクとリターンが見合ってない並びポジションがあったり
不平等を作り出すしかけがあって
誰かに我慢させるのか、それとも、モメて制限時間を減らしてしまうのか…
さあ悩みなさい!
っていうのがデザイナーの意図っぽいんだけど
実際のゲームのときはどうなるかって言うと、脱出できないのが一番ダメ!ってことで探索プレイヤー同士全然モメない。
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迷路覚えるのに必死だし、リアルタイムであせらされると
横並び大好き日本人、順番まもるのも得意!という民族の気質が出てしまうようで、とても平和にスムーズに並び順が決まります。
「宝箱一個見つけるまではその人。見つけたら下がって2番目だった人が前に、でいいよね」
「え?さっき後ろに飛んじゃって宝もらえなかった?じゃあ次前どうぞ!」
みたいな。
そうなると、あとは協力してキャラ視点迷路を楽しむだけ。
探索プレイヤーは必死で迷宮を駆けずり回り、
ダンジョンマスターはダンジョンボードを見せるのと時間管理の忙しさでバタバタ!
そんなゲーム展開になってます。
感想
探索者同士の順番決めのジレンマ周りがどうにもゆるいです。
呪いタイルとか、セットで集めると高得点タイルとかの枚数の割合も、多いのか少ないのか、「絶妙!」という感じは全然しません。
ただ、ジレンマ的なゲーム性はあんまり機能してないんだけど
デジタルでやることをあえてアナログでやる楽しさ
を感じられる作品ではあります。
ポーションエクスプロージョンとかルアーブルみたいな。
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シティババもやってることは冒険者目線迷路をアナログでやるっていう、他では味わえない体験なので、そういう面白さはあります。
私にとっては、ボードゲームを楽しむことって、電気とかコンピューターを使う遊びに対する挑戦っていう側面があるので
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レギュラーを任せられるほどのゲームではないけど
変りダネとしては面白いシステムだと思ってます。
ボードゲームはこんなのもありますよー、という紹介でした。