グリュックス
チップを引いてボードに配置。ボード上の色のついた部屋に多くのチップを入れていた方が得点を得ます。
タイ太郎と2人プレイで遊んでみました。
やり応えのあるゲームです。
ざっくりルール
ボードは両面仕様。片面は2人プレイ専用です。ルールは一緒。
こういうボード
角にスタート地点を示すタイルを置いて、その上に1枚目のチップをおきます。
ここからスタート。
手番
黒い自分専用の袋からチップを引いて配置、を繰り返します。
チップの内容
1~6までの数字が書かれたチップ。
1-6、2-5、3-4で裏表になってるのでチップは3種類。各8枚。全部で24枚。
置き方
ボード上の自分のチップを起点にその数字分の距離(たてよこ)に新たなチップを置ける。
飛んだ先に相手のチップがあっても自分のチップがあっても重ねておいていい。でも2枚重なってるところには重ねられない。
目的
ボード上の部屋に自分のチップを多くいれること。チップの数字の合計が多い人が勝利点を得る。※3人以上だと2位までもらえる。
2人プレイだと9個の部屋のうち5個を取るのを目指すゲームになります。
感想
チップに数字の強弱があって、より多くの数字を投入した方がそのエリアの得点を獲得するゲームというと、ナゲッツとかクニツィアのサムライとかありますね。
ルールを読んでそんな感じかな~ってはじめたんですけど全然プレイ感違いました。
まずチップ両面に数字があるってところ。
数字の大きさで勝負が決まるならば6が強いかと思いますよね。実際ナゲットやサムライでも数字が大きいタイルは切り札でした。
でもグリュックスは6の裏が1なんですよ。置く時に6も1も選べる。
ん?ってことは数字6と同じくらい1が強いってことなのかな?数字の大きさを競うゲームなのに?
となんとなく直感させられるわけです。理由はまだ分からないけど。
んでゲームを始めると、1手目で近くの部屋に入れたりします。そこから次の部屋にもポーンと直接飛べたりもします。
部屋にチップを置くの簡単じゃん!
ん?いや待てよ…、こんなに簡単に部屋に数字を置くことができるってことは、通路にチップを置く意味ってなんなの?これはもしかしたら逆に通路にチップを置くのがあとあと効いてくるゲームなんじゃないの?
とこれもすぐに直感させられる。理由はまだ分からないけど。
グリュックスはこれらの直感が初回のゲームですぐに回収されます。1のチップの強さと通路に置いたチップの重要性が初回ですぐに思い知らされるんです。
ほうみ的にはこの「気づき→解答」までのスピード感が一番面白かったです。
たとえばオセロは序盤中盤は多く取っちゃダメって定石があって、それはそうすることで相手が置ける位置を制限するっていう意図があるんだけど、それって初見で気づくことは天才でもないかぎり無理ですよね。
グリュックスはデザイン上、「こうした方がいいんだろうな」っていう手が分かりやすくなってると思います。だから初心者が入れる間口が広いです。
じゃあ深みが無いかっていうと全然そんなことはない。定石をより正確に効果的に使えるかは別の話。気付くのは簡単だけど究めるのはめちゃめちゃ深そうです。
だから毎回、ああこんな風に打ったらいいんだとか、こういうパターンもあるんだって思わされます。
私たちの軽いプレイでも、「何か良さそうだな」って気づきがあって、ちょっと遠回りの手を打ってみて、やっぱりそれはあとで効いてきて、それでだんだん学んでいく楽しさ。そういう体験が味わえました。間口は広く奥行きは深い、そんなゲームです。
オセロがベーゴマだとしたら、グリュックスは地球ゴマ
何故1が強いのか。何故通路に置くのが重要なのか、1回プレイすればすぐに分かると思うので、ぜひ遊んでみて欲しいです。
他にもいっぱい定石みたいなのはあるんだろうけど、私たちが気づけたのはこんなとこですねー。
ちなみに無テーマっぽいシンプルなコンポーネントなのに、プレイしている間は攻城戦が浮かびます。
隙をついてはしごをかけて中に入り込んだり、防いだりするイメージ。
ちょっとプレッシャーを与える一手を打っといて、びびらせちゃおうかなーとか。
そんな砦を取り合う戦国時代のイメージが重なります。
8分帝国とかよりもよっぽど戦争してる感を感じたんだけど私だけかな?
このゲームはおススメします。