お邪魔者
正体隠匿系カードゲーム。
買った後ずーーーっとプレイせず寝かせてましたけど今回うちに来たメンバーの中に遊んだことのある人がいて、「これ面白いんだよー」ということで今更初プレイしました。
ざっくりルール
テーマはドワーフの炭鉱堀り。ラビリンスみたいな洞窟の通路カードを順番に並べて金塊を目指します。
最初に秘密裏に役割カードを引いて、普通のドワーフと、お邪魔者のドワーフの2陣営に分かれます。
金塊にたどり着けたら普通のドワーフの勝ち。
邪魔して時間切れ(デッキ切れ)させたらお邪魔者の勝ちです。
通路カードはこんな感じ。
金塊があるゴールカードは3枚。そのうち2枚は石ころ。たどりついても何もなし。
洞窟の通路カードの代わりに地図カードをプレイした人はゴールカードを覗けます。
「ここは石ころだよ!」
「ここは金塊!」
信じるか信じないかはプレイヤー次第。
他に、ミルボーンズみたいな妨害カードを誰かの前に出せます。出されたら対応する回復カードを自分で出すか人に出してもらうまで参加できない。適当な通路カードを持ってない人がお邪魔者確定の人に出したり、お邪魔者がいいもんに出したり。
あと、両陣営にとって使いどころが重要な落盤カードがあります。これはすでに置かれた洞窟カードを除去してくれるカード。2枚だけ。
これらのカードを手番が来たら出す、何も出したくないなら1枚捨てて1枚引いて手番終了。
まあこんな感じ。
寝かしていた理由はずばりつまらなそうだったから。
マニュアル読んで大体分かった気になって「これはやらないでもいいかなー」と思ってました。やってみないと分からないものですね。
長年誤解してたところ
お邪魔者の立ち回り
なんとなくお邪魔者は、いいもんのフリして「これしか出せるカードないんだよ~汗」って感じで、道をふさぐカードを出す攻め方なのかなって思ってました。
違いますね。出せるカードがないなら、1枚捨ててデッキからドローができるので、いいもんならそうするのが基本になります。だからお邪魔者はのらりくらりごまかしながらやるというよりも、一撃でズバッと致命的なダメージを与える邪魔をする、というのが立ち回りの基本のようです。
プレイ時間の尺
冗長なプレイ感かなーと誤解してましたけど、考えていたよりも短かったです。心理戦って言うより出せるカードが無くて負けていくって感じなので1手1手考えない。早いです。10分くらい。
感想
よくある正体隠匿系とは違いがあるので、それはそれで活躍できる場面がけっこうありますね。人狼くらいのボリュームがあると「面倒くさいなあ!」と思う人や初心者と遊ぶときですね、やっぱり。
何がいいってテンポがいいです。
先から書いているとおり、お邪魔者が裏切れるのは多くの場合一度きりなので、その一瞬の攻防にドラマがある感じで面白かったですね。
1ゲームも短いので正体隠匿系なのに、この軽さ、このあっさり感!というところが、今更ながらのカルチャーショックでした。
そして、カードのプレイがあるので初心者が遊びやすい。今回ボードゲームをそんなにプレイしない人が「これ面白いよ」と紹介してくれたのも納得。人狼系と違って、投票とか、討議とか、相手の正体見るとか、そういう複雑な行動はなくて、UNOみたいなテンポでカードを淡々とプレイしていく感じなので、初心者にもとても分かりやすくて面白いんだと思います。
あと、点数システムも個人的には高評価。
スパイフォールとか、カラヤのスルタンとか、複数回ゲームやるときは点数制も推奨している正体隠匿系ってあるけど、あんまり導入したことが無かったんです。
得点つける動機付けがなかったから。
お邪魔者は金塊カードを使った点数システムがついてます。このシステム自体、いいもんドワーフ内の競い合いを生むようなものになっていて面白い。
そして3ラウンド点数計算やって勝敗を決めましょうという1ゲームの枠が決まってるんです。
これが正体隠匿系ゲームなのに複数回のゲームがきっちりパッケージ化されていて新鮮。複数回で順位が決まるのは満足感があります。
思っていたよりずっと面白いゲームでした。めちゃめちゃ王道のゲームのようですが、もしも、私みたいに「他の正体隠匿はやってるけど、これは意外とやってないわ」という人がいたらおススメします。さくさくしたカードプレイで進む正体隠匿系風味のカードゲーム。裏切るときの一撃ひっさつ感、あっさり味で面白いですよ。