共通点を見つけて、実在する絵画のカードを並べるゲームです。自分に配られた5枚の絵画を一番先に、なくした人が勝ちというルールですが、勝ち負けよりもその過程を楽しむゲームです。
やっていることはアート大喜利って感じ。意外とげらげら笑いながらできるゲームです。
プレイ人数は2人から5人、プレイ時間は20分から30分です。
ざっくりルール
コンポーネントはこんな感じ。すべて実在の絵画。96枚。
これが5枚配れるのが手札。
すでに置いてある絵画カードのとなりに、順番に出していく。
美術館の展示部屋を作るというストーリー。
共通点を見つけて(展示部屋のテーマを決めて)置いていく。
一度決まったその列のテーマは変わらない。
毎ラウンド1枚出して、もしくは1枚捨てて、1枚補充する。
ただし、タテヨコ、2つの共通点が交差する場所に、両方の共通点を満たすカードを置けたときだけ、カードを補充しなくていい。
そうやってカードを減らしてなくした人が勝ち。
5回手番があれば、3回くらいは、交差するところにカードを置けて、カードを減らすことができるイメージ。
そんなに長いゲームじゃない。すぐ終わる。
感想
夫婦で2人プレイ。
もうとにかく「グッダグダなゲーム(笑)」です。
でもつまらなくはない。むしろ楽しい。愛すべきグダグダゲーム。
そもそも説明書に
こんなことが書いてありますからね。
グダグダポイント①「テーマ覚えられない問題」
プレイ中、その列が何の共通点で置いていたか、まあ忘れます。
ほぼ毎回どこかしら確認するっていうくらい忘れる。
自分らのダメっぷりに笑えちゃう。
グダグダポイント②「テーマゆるすぎ問題」
基本的にテーマなんて、ゆるくしようと思えばいくらでもゆるくできます。
流石ににゆるすぎでしょ!っていうマジで傑作なやり取りがあったんですよー!
…
……
………
あれ?
全然面白くない。
遊んでいるその瞬間はおなかよじれるほど笑ってたのに
絶対この面白さをブログに書こうとか思ってたのに
こうして振り返って話してた内容を文字に起こすと全っ然、面白くないですね。
ちょっとなぜあんなに爆笑してたのか、よく分からなくなってしましたが…
なんかその
「そんなテーマで集めて展示してる美術館ないでしょ!」
っていうグダグダ感がおかしくて、終始笑ってました。
実際遊んでいるときは、そんなおかしなテンションを楽しめるゲーム、ってことで…
ちゃんとアカデミックな面白さもあります!
場のカード達との共通点を探すためには、自分のカードを細かいところまでめちゃめちゃ見ます。
とか
絵からあまり情報を読み取れないときはカードの裏を見る。
作者と絵の題名が英語で書いてある。
とか
あってるかは知らんけども、こういうの見つけると楽しい。
そういう
現実の美術館で見るときはきっと素通りしてしまうことを発見
できます。
それが楽しいです。
あと、ゲーム終盤になると、テーマを満たしているか少し怪しいカードにいちゃもんを付けるようになります。
勝負にはそこまでこだわらないけど一応負けるのはちょっと悔しいので、半分本気、半分ネタ的に。
タイ太郎「ちょっと待った!」
テーマ『密着』
場のカード①
「いやこれはたしかに密着してるよね」
場のカード②
「これも密着してる」
ほうみが出したカード
負けずに謎理論で対抗しましょう。
こんな風に
「これは兄弟か?」
「親密な関係か?」
「これはドレスか?」
「これは山か?それとも丘か?」
「これは台形か?」
「これは雲かそれとも光の加減か?」
「目力がある目とは何か?」
など、テーマに合っているのか
絵の隅々まで根拠(っぽいもの)を探して論じ合う感じになります。
それがまるで「画壇で作品解釈を戦わせている」というロールプレイをしているようで面白かったです。
いろいろこじつけて解釈するのが面白い
「特に最後の1枚は文句なく2つのテーマを満たしてるものにしよう」
くらいのテンションで遊ぶのがおすすめ。
きっちり勝負をつけるゲームではないので、遊ぶ人を選ぶゲームだとは思いますし
ディクシットみたいに絵に限りがあるので、目新しく遊び続けられるゲームでもないでしょう。
まあでも、今回私たちは楽しめました。
絵画を穴が開くほどじーっと見る機会ってなかなかないから、とても新鮮な体験っていうところが一番の魅力
だと思うし
勝ち負けよりやり取りを楽しむってところに振り切っているシステムなので、2人プレイでゲーム中これだけずーっとゲラゲラ笑いながら遊んだゲームは久しぶりでした。
これ遊んだ後、実際のエルミタージュ美術館行ったら、絶対面白いだろうなぁ。でもロシアかぁ。遠い…。