ゼロ
ドイツボードゲームデザイナーの巨匠ライナー・クニツィア作のカードゲーム。3-5人。20分。
とにかく、ルールが美しい。
引っ張り出してきてこの夏何度か遊んでました。
ざっくりルール
コンポーネントはカードのみ。
7色1-8までの56枚。
手札は9枚。
自分の番が来たら、共通の場に1枚捨てて1枚拾う、を繰り返す。
目指すのは失点が少ない手札。失点が多い人が負け。
ゲーム終了時、持っている数字が失点になる。同じ数字は重ねて数える方式。
★失点を減らす超重要ルール
同じ数字を5枚以上集めたら、その数字の失点はゼロとなる。
同じ色を5枚以上集めたら、その色のカードの失点はゼロとなる。
ゲームの終了条件は2回目の机ノックがされたとき。
手番プレイヤーは、カードの入れ替えをせずに、机をノックしてもいい。
2回目のノックが起きたら、ノックしたプレイヤー以外がもう一手番行って、ゲーム終了。
1回目のノックと2回目のノックがちがうプレイヤーであってもいい。
失点を記録して、次のラウンドへ。
全員がスタートプレイヤーを1回ずつやったら終了。
トータル失点が少ない人が勝ち。
あこがれの手役「ゼロ」
唯一、失点ゼロで終わる方法がある。
同じ数字を5枚あつめ、かつ、そのうち1枚を同じ色でも5枚集めること。
達成した時は「ゼロ!」とコールする。
ノックは関係なく、そこでゲーム終了。
不意打ちを喰らった他プレイヤーは大ダメージ必至。
ゲームを始めたら一度は達成したい、あこがれの手役。
ここで悩むよ
このゲームを遊んでると起こるのがこういう状況。
同じ数字がが集まってきて、5枚集まった。
部分的に0点達成!一安心!
迷うのがここから。
場にはまだ、集めてた数字がある。
これを取った方がいい?
取れば、失点はさらに減る。
同じ数字を6枚以上集めるのは
リスクは少なく、失点を順調に減らせる
「安全ルート」
と言っていい。
しかし、ひとたび「同じ数字を6枚以上集める」にかじを切った瞬間
「ゼロ」を作るルートは完全に閉ざされる。
(手札は9枚。同じ数字は8枚しかないので、どう頑張っても、失点が出る)
そう
ここから同じ色も集めようとする
「ゼロルート」は
持っている数字の種類を増やしてしまうので
失点増のリスクをはらんだイバラの道。
悩ましい!
失点ゼロ、不意打ち、という勝負に関わるメリットもあるけど
なにより「ゼロ」は沸く。(場が)
盛り上がる花形手役。
「みんなをアッと言わせたい…」
という欲求が、ムクムク。
リスク背負ってでも行きたくなる。
これに似てるのが
マージャンで国士ねらってるとき。
「いらない牌が重なって来ちゃった…
安手でも、テンパイしやすい
ホンイツか、チャンタに行っちゃおうかなー…」
「非テンパイリスク上等!
役満アガって同卓者にほめられたい!
国士狙い続行!」
で迷うちょうどあの感じ。
マージャン遊んでたら、一晩で4回くらい直面するあの悩みを
30分で4回くらい味わえるのが、このゲーム。
感想
私的にはおもしろさは十分及第点。
1回遊んで、もういいかな、っていうカードゲームも多い中
大人が集まって、30-40分はワイワイ夢中で遊べるでしょう。
九種九牌から国士無双をアガる確率は約3%なんだとか