ワイナリーの四季 拡張 ラインガウ
ワイナリーの四季の訪問客カードを総入れ替えする拡張。かなり感じが変わります。
ざっくり説明
中身はこう。夏用、冬用の新しい訪問客デッキが入ってます。
今回はトスカーナ無しの通常ワイナリーの四季に導入してタイ太郎と2人プレイしてみました。
余談だけど、ネット上では全体的に
「通常版より断然トスカーナあり!」
みたいな意見が多いですね。
カードの引き運みたいなところが弱まって、より戦略的なゲームになるからみんなの好みみたい。
少数派かもしれないけど、我が家ではオリジナルの荒さがけっこう好きなんですよね。プレイ時間もコンパクトだし。
だから今回は通常版にラインガウ拡張を加えてプレイしました。
ちなみにトスカーナありでももちろん導入できます。トスカーナ専用のカードも数枚あります。
入れ替わるカードの内容は
・ワイン作り工程の独特なアクションがふえた。
自分がそのときやりたいことドンピシャのカードを引くと、すごい手が進みます。きまると気持ちいい!
・お金をもらえるカードがふえた。
お金を単純にもらえるカードだけでなく、
なんと定期収入ランクを上げるカードもけっこう入ってます。
定期収入が欲しいがために、一本目の出荷をいそいであんなに苦労したのに…
・勝利点を取れるカードがめちゃくちゃへった。
とにかく
勝利点がカードで得られなくなったこと
金策がものすごいふえたこと
が大きくちがいます。
それによってこんな風に変わりました。
通常版は
前半とにかく金がない。
よほどリッチなパパママじゃないかぎり畑を抵当に入れるのが規定路線。
前半は皆同じようなパターンで、終了に近づくにつれて、それぞれが独自の得点戦略をとって、後半に行くにつれてプレイヴァリエーションがふえる。
プレイヤーのインタラクションは
前半混み混み、後半ほどほど
ラインガウは
前半、金策が抱負なので、いろいろな経営パターンが発生する。
後半は、主な得点源が出荷しか無いので、出荷アクションが取り合い。
プレイヤーのインタラクションは
前半ほどほど、後半混み混み
だから、ラインガウでは
最終ラウンドに醸造なんてやっていると負けます。
出荷すべきワインを用意して最終ラウンドをむかえる体制をととのえなくてはいけません。
終盤の計画性がよりシビアになりました。
通常版はどんぶり勘定でも、出荷できない分、訪問者カードで得点とったりして、決着がつくときも、そこまで差がつかなかったけど
ラインガウでは後半の計算重要。してないとボッコボコの得点差になります涙
ゲームの力点が見事に逆になって、
まさに「ワイナリーの四季~B面~」って感じ。
ちょっと違った気分で遊びたいときにいいでしょう。
~ワイナリーの四季劇場~
とあるワイナリーのオーナーの娘と、ひとりの男が出会い恋におちました
ふたりのしあわせな結婚式から
1年がすぎて…
元エリートの夫セドリックは
ワイナリーのオーナーである妻アナの父親が
彼がこの家に来たときからずっと畑仕事をさせていることが不満でした
もっと自分の専門性を活かした仕事をしたいとおもっていたのです
セドリック「広報とか商品開発とか、僕にしかできない仕事があるんだよ!
以前の知り合いだっているし、センスだってある」
アン「そうね…」
セドリック「もうここにきて1年だ。明日、お義父さんに話してみるよ」
次の日ー
セドリック「お義父さん、経営のことでお話があるんです
僕が広告代理店にいたことはご存知ですよね
畑仕事でなく広報の仕事をまかせてもらえませんか?
僕ならもっともっとここのワインを世の中に広めることができるんです」
父「そうか…
それなら君に伝えてもらえたいことは何もないな」
そういうと義父は行ってしまいました。
「いったい何なんだよっ!」
「お義父さんはエリートへの嫉妬があるにちがいない!」
「つきあってられないよ!」
義父への不満が冷めやらぬセドリックが来たのは
クレモン「セドリック先輩じゃないですか~」
前の職場の後輩だったクレモンの出世記念パーティーでした
セドリック「すごいじゃないか~部長か~」
クレモン「いやいや~先輩が抜けた穴にうまく入っただけですよ
先輩がいれば先輩がここにいたはずです
今は奥さんの実家で農業をやってるんでしたっけ?
ロハスって感じでいいですね~」
セドリック「うんまあね。ワインを作ってるんだ
それで今日は、何かおもしろい案件があれば
ウチのワインも巻き込んで一緒に仕事ができないかなと思って来たんだ
ムーブメントを作る腕はまだまだおとろえてないつもりだよ」
クレモン「全然いいですよ~
じゃあスタッフに渡しておいてください」
セドリック「ありがとう!
ああ、今受付にあるんだ。じゃあ、もってくるよ」
クレモン「 『まだまだ腕はおとろえてないつもりだよ』 だってさ笑
いるんだよな、ああいう会社の力を自分の力と勘違いしちゃってるイタイやつ
もう誰も相手にしてないよ ハハハハ 」
セドリック「僕はこれまで何をつみあげてきたのでしょう?
友人なんてひとりもいなかった
自分の才能だと思っていたものは組織の威光だった…」
畑係のヨハン「…」
セドリック「どうして畑仕事を何十年も続けていて不安にならないんですか?
僕は不安になるんです
単純労働をつづけることで、自分が何者かになれないことが」
ヨハン「単純労働ですか、ハハハ」
セドリック「あ、すみません…」
ヨハン「いいんですよ」
ヨハン「ムコどの、何故このワイナリーが手摘みにこだわっているか知っていますか?」
セドリック「え?いや、機械化するお金がないから…じゃないんですか?」
ヨハン「いいえ
それはね、同じ畑でもブドウによって熟し具合がちがうからなんです
人間が一つ一つ丁寧に確認して
ワイン作りに良い状態に熟したものだけを摘んでいるんですよ」
セドリック「だから機械で一気にとらずに…」
ヨハン「最高の瞬間のブドウを見分けるのは私にとってもいまだにむずかしい
何十年たった今でも毎日発見があります」
ヨハン「私はこの畑で働くのがすきです
ここには、うつろいやすい評価をつけてくる他人の目はありません
ただ、昨日よりもすこし成長したブドウと
昨日よりもすこし成長した自分があるだけなんですよ」
セドリック「昨日よりも少し成長したブドウと自分だけ…」
ヨハン「そう。えっとコレなんかいいんじゃないかな
一粒どうぞ。オーナーにはないしょですよ」
新しいキャラクターカードは新鮮。
※ワイナリーの四季シリーズ
2022年日本語化!↓