ワーカープレイスメントボードゲーム「ツォルキン:マヤ神聖暦」レビュー

ツォルキン ボードゲーム

マヤ文明テーマの傑作ワーカープレイスメント。作者コンビはマルコポーロと同じです。

ツォルキン ボードゲームイラスト

手番でやることはコマを置くor置いたコマを取ってアクションするの二択とシンプルながら、多彩な得点パターン、戦略が楽しめるやり応えのあるゲーム。2人プレイでも1ゲーム60-90分ほどかかる重量級ですがめちゃ面白いです。

 

ざっくりルール


全26ラウンドで勝利点を稼いだ人の勝ち。
ワーカーを使って、食料や資源を集めて建物を作ったり、資源が集めやすくなる技術を手に入れたり、トップが点数を貰えるチャートを進めたりします。
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特徴はワーカーをおくのが歯車の上って所。ラウンドが終わるとギッチョンとすべての歯車が回り、ワーカーのできる仕事がランクアップします。

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ラウンド終了時中央の歯車を回すと5つの歯車が回ります。気持ちいい!

点数の稼ぎ方
①右上の3つの神殿のポイントを上げといて、中間決算と最終決算の2回、上げた分に相当する勝利点がもらえる。全員がもらえる点数とそれぞれの神殿のトップがもらえる点数がある。
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②資源を使用してアクションで勝利点つきの建物を建てる。建物には勝利点がもらえるものと、技術を上げたり、ワーカーを養うのに必要な食料を減らしたりする効果のものもあります。

記念碑を建てる。記念碑はすぐに得点するのではなく、ゲーム終了時に得点できる。ワーカーの数×○点とか、水色の建物×○点とか。戦略にマッチした記念碑を建てたいところ。

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上が記念碑、下が建物。建物は補充があるが記念碑にはない。1ゲーム6枚だけ。

④資源や食料を手に入りやすくする技術。その中に得点にできるものがある。
③記念碑を建てる。記念碑はすぐに得点するのではなく、ゲーム終了時に得点できる。ワーカーの数×○点とか、水色の建物×○点とか。戦略にマッチした記念碑を建てたいところ。

最大の歯車。ここにワーカーを派遣して水晶ドクロを消費すると得点できる。
ツォルキン
ツォルキン こうなる。

 

久々に遊んでみて忘れてて説明書で確認したこと
・ワーカーを1個ずつ置いてプレイヤーチェンジでなく、やりたいだけ全部のコマ、置くなりアクション実行するなりして次のプレイヤーに変わるところ。

3つの神殿で得点できる勝利点。中間決算でたくさんもらえるところと、最終決算でたくさんもらえるところがある。これ忘れてたけど今プレイでは2人とも強く意識してプレイしました。序盤、終盤で狙うべき部分にメリハリが出ていい設定ですね。
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やってしまうミス 
へっぽこプレイの私たちは、「ああ!失敗した!こここうすればよかった!」ってところが毎回あります。その悔しさが「もっかいやろか」となる本作の魅力でもあります。

歯車見誤ってずれるミス

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次のラウンドでは金のほうがズレちゃうからね

ああそうか一人は取らなくちゃいけないんだ…

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よーしこの3つが3ターン後に仕事するぞ!

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うっかり…そうだったわ…

置いたときには覚えてるのに1段上の位置にスカルにおけることを忘れて2,3手番損する。
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好きなところ
勝ち筋がたくさんあって全然ワンパターンになりません。今回は、建物を建てると2点もらえる技術ありーの、家建てまくり作戦や、水晶ドクロ大量生産、大量奉納作戦など、2人で色々試しました。

 

 

感想


前のプレイから日を置いてましたけど、「面白いゲームだったなー」という感覚はずっとありました。今回プレイしてみて更にその思いは強くなりました。記憶よりも重くなかったです。本当にいろんな戦術が試せる自由度の高いゲームだなーというのを感じました。

今回特に印象に残ったのは食料(コーン)の取り回し。

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めちゃカツカツ設定

 

アグリコラ、ストーンエイジ、ルアーブルとか食料配給するタイプのワーカープレイスメントっていくつかありますけど、その中でもツォルキンは食料の汎用性がめっちゃめちゃ高いです。

まずゲーム全体で4回の配給ラウンドがあります。

それに、毎ラウンド2人以上ワーカーを置くときには追加の食料を払います。これがかなりきつい。1人はゼロだけど2人置いたら1、3人置いたら3、4人置いたら6と急激に増えます。通常のワーカープレイスメントではワーカー1個置いたら次のプレイヤーの番というのが多いですが、ツォルキンは一人のプレイヤーが置きたいだけ置いてから次のプレイヤーにチェンジというシステム。それでもこの追加の食料コストが効いていて、あんまり置けないので後手番プレイヤーもけっこうやりたいことができます。
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しかも、食料さえ払えば、好きな資源と交換したり、資源なしで建物を建てられたり、2~3手番先の歯車にワーカーを置けたり、できるのです。時間を金(というかコーン)で買うっていう感じでしょうか。

だから他のゲーム以上に食料めっちゃ大事です。存在感大です。

この食料の管理が悩ましいところ。相手より先に建物ほしいとか、神殿のトップ争い競ってるってなると、払えるだけ払っちゃってゼロになっちゃうことがあります。一旦ゼロになっちゃうとなかなか増えないんですよー。本当に大変。たとえるならパイレーツオブカリビアン2とか、ファイナルファンタジー9で出てくる吊り下げられたカゴ。

勢いがついていると大きく振れ続けることができる。=十分な食料があるとそれを使ってまた十分な食料を手に入れられる。

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やっほーーい

1回止まっちゃうと、大きく振らすまでとても大変。=ゼロを3にし、3を7にし・・・って感じで何ターンもかけて細かく増やしていかないといけない

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少ないワーカーしか使えないからなかなか軌道に乗れない!

理想は常に潤沢な食料を確保しておいて、それを回して食料を安定供給すればいいんですけど、どうしてもコレは!ってときに食料を大量消費しちゃったり、開発に力を注いで食料の確保をおろそかにしてしまったりするときがあるんですよねー…。食料を大量に仕入れるのには、いくつか歯車が回らないといけないから、計画的にワーカーを食料ゾーンに配置してないと、気づいたときには「カゴ止まっちゃってる状態」になってる。
カゴを振らせ続けることがポイントかなーと思いました。

あと手番はじめに食料が0~2しかないときは「コーン乞い」という、神殿のチャートを1段階下げることで3コーンもらえるという行動があります。

前までは、これはペナルティっぽい印象が強くて、避けるべきこととして認識してましたけど、あの「カゴ止まっちゃった状態」からの停滞さを考えるなら、チャート1個分くらいなら(とくに中間決算が終わったあとの赤の神殿のチャート1個くらいなら)、コーン3つと交換するのは全然ありなのでは?と考えています。今度やってみよう。

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コーン乞い

これは名作ですね。どこかで是非遊ばれるといいと思います。2人でもバッチリ楽しいです。

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