私が夢見るとき
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ヒントから連想してお題を当てるワードゲーム。じっくり考えるワードゲームは多いですが、このゲームはリアルタイムで進行します。瞬発力とヒネリの効いた発想力が同時に問われるちょっと珍しいワードゲームです。
ざっくり
一人が目隠しして、制限時間2分で、できるだけ多くのお題のカードを当てるゲーム。
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周りのプレイヤーは順番に一言でヒントを言います。
でも全員信じてはいけません。
ヒントを出すプレイヤーは3種類の陣営に分かれています。
目隠しプレイヤーが正解した分だけ点数がもらえる「妖精」
目隠しプレイヤーが間違えた分だけ点数がもらえる「ブギーマン」
正解と不正解の数が一緒だとたくさん点数がもらえる「睡魔」
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正解させたり間違わせたり
答えが正解かどうかは、ラウンドが終わるまで内緒なので、誰が妖精か、ブギーマンかは、一応わかりづらくなってます。大体わかるんですけどね。
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みんなリアクションをとらないようにそーっと置く
目隠しプレイヤーは正解した分だけ点数がもらえます。
制限時間が過ぎたら回答ストップ。
最後に目隠しプレイヤーは追加で点数を得られるチャンスがあります。
目隠しプレイヤーは今まで出てきたカードを出来るだけ思い出します。
全部思い出したら追加で2点もらえます。
感想
6~8人でプレイ。
ルールを読んだときは
「これでゲームになるの?」
「難しすぎない?」
「最後思い出すくだりいる?」
とか思いました。
やってみたら超おもしろい!
まず、予想以上にけっこう当てられます。
嘘ヒントを出すプレイヤーがいても、意外と分かる。
たとえば
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ヒントは答えが出なければ何周でも出し続けます。
みたいな感じ。
少ないヒントで見切り発車すると間違うこともありますが、何周かヒントを聞いているとブギーマンのヒントは明らかに浮いてくるので、誰が味方か判断できます。
そうすると、もうその人のヒントはシャットアウト。より早く正解にたどりつくことが出来るようになります。まあ得点をたくさん取るために焦ってどんどん答えちゃうんですけどね。
そして出てきたカードを思い出して当てるフェイズ。
全てのカードを当てなくてもいいのです。当てるのは正解したものだけ。
だから、一度は声に出したワード。
自分の発言のどれが正解だったかは分からないので、口にした覚えのある言葉を片っ端から言っていきます。一応どんな夢だったかを語っているという設定があります。だから言葉と言葉をストーリーでつないでいくんだけど、これがなんだかとても雰囲気がいい。
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他の人のとんちんかんな物語りは笑えます。
思い出そうと脳内で言葉をイメージ化していると、さっきまでの時間が、本当に妖精やブギーマンや睡魔に導かれ、惑わされ、夢の世界を漂っていたような気分になります。
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思い出せそうで思い出せない難易度も抜群。
一個だけどうしても思い出せないことあるんですよ。
今回は覚えとくぞ!と意気込んでも連想ゲームしてるうちに記憶が消えるんです。脳の違うところを使うと、前使ってた部分が初期化されちゃうのを体験できます。
この締めくくり方は、テーマとも合ってるし難易度も丁度良くて好き。
8人プレイ時は小学校低学年中学年の甥っ子2人もいたのですが、カードに工夫があって、けっこう楽しく遊べました。
お題カードは上下にワードが書かれています。
原文は英語だから偶然かもしれないけど、小さい子供には読めない漢字や難しい言葉の反対側は、わかりやすい言葉になっていました。なので、分からなそうなワードが出たらサッと上下を入れ替える、という工夫で子供たちも参加できました。
それに、このカードの絵がいい具合にデタラメな絵になっていて、適当な嘘が思いつかない大人や子供はカードの絵を口に出せば乗り切れるようになっているのも、ワンアイディアだなーと思いました。
やっぱり焦ってると、お題そのものをヒントとして言ってしまうことがあります。
そんなときは言っちゃったプレイヤーがそのカードを引き取ります。
そして後で1点減点。この辺のペナルティのルールもしっかりしててgood。
さて、このゲームは面白いぞ、と分かったところでここからは大人の時間。6人プレイ。
慣れてくると、さらに深みがまします。
まずブギーマンがうまくなると、誰がブギーマンか、断定できなくなってきます。
2分間なら尻尾をつかませないことも可能。
コツはブギーマンなのに本当のヒントを時々言うこと。全部嘘を言ってるとすぐ浮いてしまうので、虚実を混ぜることがポイントです。
こうなると「正解を言わせたい陣営」と「間違わせたい陣営」の、リアルタイムの即興ワードバトルです。私たち的にはフリースタイルダンジョンばり笑。
お題に直結するヒントを瞬時に見つけ出す妖精側も面白いのですが、
やはり難易度が高く、やりがいがあるのはブギーマン側。
妖精のヒントを聞いてミスリードするワードを即興で思いつくセンスが重要。
もともと考えていた言葉ばかり言っちゃうネタ野郎はすぐに浮いてしまうのです。
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妖精のヒントに沿った嘘をつかないとすぐにばれる。
そして、その後もヒントが続くと妖精側に修正されてしまうので、一撃で目隠しプレイヤーに「これしかない」と思わせる決定的なヒントを出す必要があります。
しかも考える時間は5秒。(5秒ヒントを考え込むと飛ばされる)
ひねった発想力をこれほどリアルタイムに問われるワードゲームは他にあったかなぁ?
もちろん妖精側も、目隠しプレイヤーが答えてしまう前に、軌道修正する的確なヒントをひらめいて応酬しなければなりません。
とにかくほうみはとても気に入りました。
コードネームのルールを初めて知ったときのような衝撃を受けました。
相手チームの発言を受けて即興で思いついたワードで目隠しプレイヤーを操れた時は快感です。気分は凄腕ラッパー、フリースタイルワードバトルを是非体験してみてください。
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ヒント出す側が熱いゲームではありますが、目隠しプレイヤーも楽しい。最後に夢語りタイムもありますし。みんなが楽しめる高く評価したいゲームです。
キャラ割りのバランス上、6人以上いたほうが面白いと思います。